5月20日(木)コラムで奮起

 朝、日本経済春秋に『松本清張に代表される戦後の推理小説は「動機」を重んじた。荒唐無稽な犯罪を退け、犯人がなぜ重大事件を起こすに至ったか、社会性のある動機にこだわったのである。「ゼロの焦点」や「点と線」はその典型だろう。これに疑義を唱えたのが文芸評論家の荒正人だ。「探偵小説は一個の夢物語である。夢物語である以上、動機もまた夢と同じで、超現実的であってかまわない」と随筆「推理小説のエチケット」にある。なるほど、次にホロリとしたコラム『大相撲の名横綱・双葉山の69連勝は、今も破られていない。その連勝街道を突っ走っていた時のこと。後援者から食事に誘われた。そこに作家の吉川英治氏がいた。双葉山は「記念に色紙を」と頼んだ。世間は連勝に沸いていた。だが、双葉山はただ一人、孤独の中で相撲と向き合っていた。頂に立つ者しか分からない境地。それを文豪は見抜き、色紙にこう書いた。「江戸中で一人寂しき勝相撲」。横綱は大粒の涙を流し、文豪に感謝した(『おもろい人やなあ』講談社)』。痛いほど理解できる。午後から新市長の運営、午後1時から4時10分まで専決処分や新教育長選任が行われ特別委員会も開催された。動機や理由づけが明確になるべきかも。

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