1月10日(金)愚直に走る
真冬日になったが、日本経済新聞春秋に『刑法には「飲料水に関する罪」という章がある。水道などへの毒物混入や汚染を厳しく罰する条文が並び、これだけで独立した犯罪類型を構成している。毒物混入によって人を死なせた場合の最高刑は死刑。明治時代に刑法を定めたときから、これらのくだりはあった。
▼いつでもどこでも、きれいな水が飲める近代的な水道システムは明治の人々を大いに喜ばせただろう。しかし不特定多数の人が使う浄水だから、毒などが投げ込まれれば被害はとめどなく広がることになる。そんな不安がこの規定を生んだに違いないが、食品でも同じような危険があるとは当時は考えつかなかったようだ。』というもので、食品に混入する問題を提起していた。
公の水道システム同様変化に対応した扱いが不可欠だ。河北新報には『宮城・石巻の避難道に暗雲 事業費38億円が調査で73億円』のタイトルで、『東日本大震災を教訓に石巻市が計画する避難道路の整備が、正念場を迎えている。防災面で欠かせないと主張する市に対し、国はコスト面で厳しい姿勢を崩していない。住民は津波の悲劇を踏まえ「犠牲者を再び出さないためにも必要」と訴えている』と掲載されていた。震災時、渡波地区では渋滞が多発。高さ2メートル前後の津波で多くの犠牲者が出た。内陸に通じる道路が近隣にないことが要因の一つとされ、市は避難道路の整備方針を復興基本計画に盛り込んだ計画だったが、市は当初、地盤の固さを予測し復興庁の提案で「軟らかい地盤」の想定で概算事業費を38億円と圧縮した。12年の第3次と第4次の復興交付金で計約19億円が配分された。その後の調査で地盤が固いと分かり、市は事業費を73億円に見直したが、昨年11月に決まった配分では一切認められなかった。復興庁はヒアリング段階の「事業費が38億円だから配分した。その範囲で続けるか、コストを圧縮するか工夫が必要」との立場を変えないためだ。これまで何を行ってきたのか。
さて、真冬日、役所、司法書士、会社など連休もあり活動を行った。行く先々に疑問を投げかけられるが、愚直に走るだけだ。