2月5日(水)発覚
東日本大震災で被災した家屋の解体に伴うがれきを不法に投棄したとして、宮城県警生活環境課と遠田署は、廃棄物処理法違反の疑いで、宮城県塩釜市新浜町3丁目の建設業者などを家宅捜索した。県警によると、被災家屋の解体費は全額が国費で負担されている。家屋の所有者がことし1月、自宅を再建しようと工事を依頼した際、地中にがれきが埋まっていたのが発覚の要因だ。
一方、岩手県山田町から国の緊急雇用創出事業を受託したNPO法人「大雪りばぁねっと。」(北海道旭川市、昨年5月解散)元代表理事の岡田栄悟容疑者を岩手県警は4日、東日本大震災の緊急雇用創出事業の事業費を私的に流用した業務上横領の疑いで、逮捕した。県警は町の刑事告訴を受け、同日、岡田容疑者の自宅など旭川市内の関係先を家宅捜索した。
昨日の石巻市議会臨時会において議員から緊急質疑があり議事進行までかかった。議会運営委員会では委員から発言を止める提案も出されたようだが、議会は「言論の府」だ。幸い、良識ある各委員の発言で封殺されずに済んだようだが残念だ。
東日本大震災の巨額の復興資金が不明朗に使われた問題は、岩手県警の捜査のメスが入り刑事事件に発展した。NPO法人が被災地の混乱に付け込んだ事件は、全容解明へ一歩前進した。一方で、法人に事業を委託した岩手県山田町も、ずさんな運営を許した責任を厳しく問われそうだと報じている。さらに、山田町は容疑者の経歴も確認せずに事業を委託。震災で混乱していたとはいえ、その後、対応を再考する機会はあった。町の危機管理の検証も求められている。石巻市も同様だ。市は管理をしていたのか、市長答弁は弁解にしか聞こえない。最高裁上告棄却はいわゆる門前払いだ。百条委員会も書類の提出や証人喚問での宣誓拒否などで事件概要まで踏み込めなかった。棄却により、阻まれた障害は除去された。
今日も市民からどうなっているのかと昨日の臨時会での記事により問われることが多かった。作日より寒く、寒風が心にしみる。