11月14日(月)閑坐聴松風
携帯電話を忘れたことに気付いたが、閑坐聴松風(かんざして しょうふうをきく)だ。携帯も持っていないと、心静かに坐っていると聴こえてくるのは松が風に揺れる音ばかりだが、日々何かと心が忙しい私たちはそんな音に気がつくことも滅多にない。また茶の湯では、釜の湯が煮えたつ時の音を「松風」と呼び、今、この一瞬を大切にするという、禅の教えが込められているという。「忙しい」とは「心を亡くす」と書くが、日々急ぎすぎ、忙しすぎて、たくさんの大切なことを見落としてはいないかということか。
さて、夜家に戻ると、電話や夕刊に載った「再開発の告訴受理で決断」だったが、自己の輝きで閑坐聴松風だ。さあ、前進あるのみ。