6月6日(土)潜龍
愛犬の散歩後に日本経済新聞春秋に感動。『「新手一生」を掲げ、数々の独創的な戦法を編み出した将棋界のレジェンド升田幸三が、その資質にほれ込んだのが「ひふみん」こと加藤一二三さん(80)だ。中学生でプロになり、「神武以来の天才」と騒がれた逸材にも、負けが込んで降級する苦しい時代があった。「潜龍」――。升田は色紙にこうしたため、加藤さんを励ました。中国の古典、四書五経のひとつ「易経」に登場する言葉だ。ドラゴンは帝位の象徴である。まだ世間に認められず、深い水底に身を潜める若き才能のたとえだ。焦らずに力を蓄えて、いつの日か天空に駆け上がる時を待て。なんと温かいメッセージだろう。加藤さんの持つプロデビュー最年少記録を62年ぶりに更新した藤井聡太七段(17)が、また新たな歴史を刻んだ。おとといの棋聖戦の挑戦者決定戦。終日ネット中継にくぎ付けになった愛好家もおられよう。終盤、人工知能(AI)が予測する最善手を冷静に指し回しタイトル挑戦の最年少記録を書き換えた。名局だった。コロナ禍で藤井さんは2カ月、対局から遠ざかった。が、「自分の将棋に向き合うことができた」と会見で語った。比べて我が身は……。加藤さんは、「孫の成長を見守り続ける祖父の心境か」と祝福した。かつての升田の立場だろう。易経には「飛龍」の語もある。俊英が天下人に躍進するステージだ。そのときが近い。』と言う全文だ。書き手に感謝だ。特に、我が身に置き換えて読め「潜龍」、「飛龍」が対照的で、温かな思いが伝わってくる。
さて、新型コロナウイルス対策の支援の説明と葬儀告別式に参列した。
対策には、最新のデジタル技術やデータを取り入れる『3S』が必要だ。1つはスピードで走り出す迅速さ。2つはシェアで、官と民の連携。3つはサブスティチュートで使う手段や情報の臨機応変な代用だ。いずれにせよ、遅れをとらず飛龍となるようにしたい。