6月5日(土)同じ轍を踏まない
区の決算書関係を整理して、日経ビジネスを読みなるほど。『米中新冷戦時代 のび太君の憂鬱』が載っていた。何でも『ドラえもんのキャラクターに例えると「米国のトランプ前大統領はジャイアン、バイデン新大統領は出木杉君」(秋田浩之・日本経済新聞コメンテーター)なのだそうです。さしずめ日本はのび太君でしょうか。ガキ大将のトランプ時代の米中貿易戦争では、根拠がよく分からないまま華為技術(ファーウェイ)など中国製IT機器を市場から排除し、追加関税の報復合戦という泥沼を演じました。ただ手法は乱暴でも、自国の産業保護という分かりやすさがありました。一方、バイデン政権は今年2月、半導体など4品目で中国に依存しない調達体制を同盟国と築く大統領令に署名。日米首脳会談、主要7カ国外相(G7)の共同声明で台湾海峡問題を明記し、これまでバラバラだった西側の足並みをそろえました。学級委員長タイプの出木杉君による冷徹な対中包囲網です。台湾は世界の半導体生産の6割強を担う急所で、台湾海域は日本の船舶が行き交う要衝です。「台湾有事」は世界経済の最大のリスクになります。今週号の特集は「サプライチェーン新秩序」。コロナ禍に端を発した世界的な半導体不足が、米中新冷戦時代のサプライチェーンの課題をあぶりだしました。さらに新疆ウイグル自治区での人権侵害問題は、SDGs(持続可能な開発目標)に配慮した調達網という宿題を企業に課しています。中国に製造拠点や原料、資源を依存する日本は、新秩序の中でサプライチェーンをどう再構築するかを真剣に議論する時です。困った時のドラえもんはいません。』という。河北春秋にも、映画やテレビドラマの見どころの一つに、出演俳優のクレジットタイトルがある。名前の登場順は役者の「番付」のような解説が載っていた。いずれ同じ轍を踏まないことが大事だ。我々も見過ごすことがないように注視していきたい。