11月8日(月)再編
『病床再編、戦略なき迷走 全自治体計画未達で基金塩漬け 国費解剖NIKKEI Investigation』に掲載された。国の基金を活用し、地域医療の非効率な過剰病床を減らす政策が迷走しているという。47都道府県が国に提出した病床再編計画を調べると、全自治体が未達だった。基金への投入額の約7割、1千億円が塩漬けになっている。収益に響く再編に対して病院側の抵抗は根強く、補助金で誘導する仕組みは限界にきている。実効性の高いほかの再編促進策を講じる必要がある。累計1万3700床の再編計画に対し、実現したのは945床というから実現は困難だ。そもそも国や自治体は医療現場の構造問題には手をつけないまま基金による政策誘導を試みたが、巨額の塩漬けのようだ。自治体に地域医療の見える化(可視化)により病院の稼働状況や患者状況を開示して病院の実態がわかれば、機能転換や再編協議を強く促せる。地域医療介護総合確保基金だが、団塊の世代が75歳以上となり医療・介護の必要性が高まる2025年を見据え、14年に都道府県に設置した基金。高齢となっても住み慣れた環境で医療・介護サービスを受けられる体制を目指し、過剰な病床の削減や在宅医療・介護の促進などを目指す。消費増税分を財源とし、国jが費用の3分の2、都道府県が残りを負担する。都道府県は必要額の前提となる市区町村の医療・介護計画をとりまとめ、国に提出する。先般の会計検査委員の結果が公表された。しっかりと対応を注視していきたい。