3月23日(土)芸術・文化

 日本経済新聞春秋に、ゴッホは弟で画商のテオあてに、膨大な数の手紙を書き送った。その中にこんな一文がある。「もしただ正確な色彩とか、ただ正確な素描とかで描いただけならば、そうした感動を引き起こさないだろう」。江戸時代の浮世絵師、葛飾北斎の作品の魅力を伝える言葉だ。浮世絵の明るい色調やモチーフの思い切った単純化、斬新な構図がかつて西欧の芸術家を驚かせたことはつとに有名だ。とりわけモネやゴッホなど「公式の『サロン』(官展)から締め出された前衛的画家達」(高階秀爾著「西欧絵画の近代」)に大きな影響を与え、美術の歴史に新たな1ページを開く起爆剤になったと冨嶽三十六景が米ニューヨークで競売にかけられて5億円を超す金額の落札の話。結びに『最後に再びゴッホの手紙から。「日本人がその作品のすべてのものにもっている極度の明確さを、羨ましく思う」と。
 さて、彼岸明け。母方の従兄弟の焼香したのちに車検のため入庫と代車をお借りしてカーブス。月初めに実施した「佐藤ひらりコンサート」の精算をお願いしてマルホンまきあーとテラスへ。第28回石巻芸術文化祭第14回石巻市合同文化祭が本日と明日の両日、マルホンまきあーとテラスで行われている。あいにくの雨となったがここでの開催は3年目。展示に加え舞台明日10時10分からぎっしり。五行歌で2作品参加、芸術文化の発信と極度の明確さを期待したい。帰りに、同級生のお母様を大原へお送りして自宅へ。厳かに作品制作をしてみるか。

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