6月3日(月)国力

 朝から雨。ルーティンを終え日本経済新聞春秋。「ゴルゴ13」のシリーズに「害虫戦争」という一編がある。米国の種子会社が農薬のきかない蛾(が)と、その蛾に抵抗力を持つトウモロコシを開発する。狙うのは国際市場の独占。米国からトウモロコシを輸入する中国の思惑も絡みながら、物語はクライマックスへと進む。印象的な一文がその中にある。「穀物力は、国際社会において最大の影響力を持つ」。この作品が発表されてから、はや四半世紀。人工知能(AI)に象徴される先端技術が人々の暮らしや産業を劇的に変える一方で、穀物大国はいまも圧倒的な影響力を持ち続ける。ウクライナ戦争で私たちはそのことに改めて気づいた、と改正食料・農業・農村基本法について書いてあった。結びに『危機が生じたとき、食卓の豊かさを守るために平時から目配りを』。みんなが危惧しているが一向に自給率アップにつながっていない。奇しくも同紙一面の特集は『円の警告 国富を考える①』だ。人材・防衛…そがれる国力がテーマ。「円安は日本経済にプラス」というデフレ時代の呪縛が歴史的な円安を生んだ。物価・賃金が上がり始めた今こそ、成長モデルを描き直す好機だ。「放っておくと英イングランド銀行(中央銀行)が直面したポンド危機と同じになる」。首相秘書官の一人は4~5月の大型連休中に一時1ドル=160円台と約34年ぶりの円安水準に急落した円相場を見て通貨危機を連想したと。併せて、田中英道著者の『日本国史』(育鵬社)を読む。原点に立ち返って「国家」の姿を考えてみたい。
 さて、諸課題解決で対応に奔走。何かと追われるような気がする。「令和6年石巻市議会第2回定例会」の招集通知及び告示写しの連絡が入った。いよいよ第2回定例会の招集が6月10日(月)午後1時から、併せて午後0時20分からは議場コンサートだ。集中して備える。

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