5月17日(土)町が消える
日本経済新聞春秋を朝見てぞっとした。『町が突然、消滅した。一体、何が起きたのか。理由は分からない。爆音も振動もなく住民数万人が消えた。人がいた痕跡も残っていない。立ち入りは柵で制限された。沈黙が支配する街路には草木が生い茂る。荒涼とした風景の中で放置された家並みが朽ち果てていく。
▼初めから町はなかった。そう見なさないと怪現象は伝染するらしい。政府は町の名を抹消し思い出に浸ることを禁じる。語ってもいけない。次の消滅を防ぐために、住民の記録、写真などを運び去る。それでも地図の空白は広がっていく。むろん現実の話ではない。小説(三崎亜記「失われた町」)が描いた寒々しい光景だ』。ここでホッとしたが、『空想とばかり笑ってはいられない。先に、民間の「日本創成会議」が公表した推計は衝撃的だった。約30年後には日本の市区町村の半数、約900自治体が消える恐れがあるそうだ。子どもを産む女性が減り、人口が減少。地方から大都市への人口流出が進んで福祉、教育などの役目を維持できない自治体が増えるという。▼自治体の数は「平成の大合併」で3千超から約1800に減ったものの、1千という国の目標には遠かった。推計通りなら労せずして目標に届く。行政の効率化、質向上につながればいいが、地方衰退の結果では本末転倒だろう。人口流出を止める即効薬はないが、とにかく行動を起こさなければ、消える町が増え始める』だ。
さて、朝も強風、8時過ぎ住吉に行き、戻って東浜小学校行った。本来は荻浜中学校の予定だったが強風のため会場が東浜小学校に変更になった。途中、渡波小学校でもスタッフジャンバーを着たPTAが車の誘導を行っていた。今日は、市内各地で運動会。東浜小学校では、マスコミが多いと思ったら初の第1回保小中合同運動会が開催された。東日本大震災で地域の人口流出に歯止めが掛からないため、今年3月末で荻浜小学校が休校となり、荻浜保育所、東浜小学校、荻浜中学校の合同での開催となったからだ。地域のみなさんと懇談も出来、有意義な時間を楽しくいただいた。11時過ぎに境教育長先生も来ていただいた。昼休み直前に明日告示の石巻市議選候補予定者も会場に来た。
外は強風の後、気温が低く寒いくらいだったが、地域の温かさを残していきたい。突然、地域が消滅するようでは困る。夜は、牛正で懇談。