8月18日(火)大地の芸術祭
新潟県十日町市。のどかな風景に囲まれた素朴な宿「おふくろ館」を8時半に出発し昨日の続きだ。そもそも、『大地の芸術祭』でつくられてきた作品群は、「人間は自然に内包される」を基本コンセプトにこの地域で人間が生き、生活するために親しみ、時には格闘してきた自然、それを関わるための術を、作品を通して浮かび上がらせてきた。これまでの芸術祭でつくられてきた総数は約1000作品、2000年から6回目を迎えた。元役所で事務局長を行い、現在はこへび隊ボランティア(十日町西部地区振興会長)の尾身晴夫さんが丁寧に2日間説明してくれた。これまでの5回に加え、近年芸術祭開催年以外にも、地域の歳時記に合わせたプロジェクトが展開され、越後妻有の自然、時間、歴史の積層を明らかにしてきた。今回、第6回展では、人間が自然・文明と関わる術こそが「美術」であり、人間が自然の中で生きていくために培ってきたさまざまな創意工夫、技術、それを理解する仕組みとしての作品に焦点を当てる。これまでの概念を超えた、21世紀の新しい「美術」が生まれるという。昨日のキナーレから本日は、まつだい「農舞台」、農と暮らしのミュージアム、脱皮する家、星峠の棚田、最後の教室、土石流のモニュメントなどだが、これでも全体の5%位だというから驚き、途中で来客者へインタビューを行った。名古屋からの2人女性や千葉、品川など中には、10日費やしている方々もいた。いかに交流人口に寄る経済効果が大きいか、牡鹿半島版では、何がそれぞれの浜でできるか。しっかり議論するためにも地区民へ報告したい。