10月7日(水)進化

 日本経済新聞春秋に『十分に発達したテクノロジーは魔法と見分けがつかない。英国のSF作家アーサー・C・クラークの言葉だ。たしかに、現代の世界を江戸時代の人たちが目の当たりにすれば魔界に迷い込んだように感じるのではないか。20世紀生まれだってそんな気分に陥る時がある。今この小文を書くのに使っているパソコンにしてからが、すでに魔法めいている。われながら不器用な指の運びが曲がりなりにも文字を連ねている同じ画面のうえで、梶田隆章教授のノーベル物理学賞受賞の映像を見たり、知人とお祝いメールのやりとりをしたり。駆け出し記者だった30年前と思い比べると大変な違いだ。』と。
 日進月歩、魔法のように想像力の限界を超えるほどに大きな宇宙までに進化している。本文では、『梶田さんが研究してきたニュートリノ』での今回の受賞について、『魔法の世界の解明に果敢に挑んだ功績に、敬意と誇りを覚える。』で結んでいるが、凄い事だ。大政奉還と明治維新・戊辰戦争、太平洋戦争と戦後に関する本を読んで江戸時代からペリー来航しあっという間の進化を不思議に感じていたが、自分の生まれた時代と比べてもその進化は凄い。電話の普及どころか携帯電話、洗濯機の水切りロールが自動乾燥機まで付いているなど驚く。一方、失われたものも大変多い。仙台市の中郷港の自殺や殺人事件など数えきれない。さくら会で懇談、ルールはしっかりと守り、正々堂々と、という思いだ。

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