2月23日(火)憂い

 日本経済新聞春秋に、『・・・肉筆の文字というのは百人百様である。小学校で「とめ」「はね」「はらい」など教え込まれたはずだが、自己流で書き習わしているうちに同じ漢字がさまざまに形を変えて世にはばかる。それも手書きの味だが、昨今はパソコン普及のあおりで印刷字体との違いがしばしば問題になるという。たとえば「令」の最後の2画を、みなさんはどう書かれよう。昔から「マ」とする人が少なくないのだが、銀行などでは最近、印刷文字と同じ形を求めるケースがあるそうだ。混乱をきたさぬようにと、文化審議会は常用漢字の細かな違いを認める指針を作るという。そんなことまでお上が……決めねばならぬ時世らしい・・・』と。TV番組の漢字クイズも「とめ」「はね」「はらい」はもちろん、書き順もいい加減でも正解となっている。厳しく指導いただいたので、どうもしっくりこない。アバウトでもOKではという思いだ。恩師に、読めるくらい書けたら素晴らしいと言われたが本当にそう思う。変化することはしょうがないが、正解ゾーンを広げなけらばならないのか。今一度、語源も含め原点に返るべきではないか。「恋しい」が「変しい」でも良くなってはと憂う。

コメントは受け付けていません