10月6日(金)SDGs

 東京大学名誉教授月尾嘉男さんが、世界規模で推進されている「SDGs」という国際目標を紹介していた。これは国連が2015年に提案した「サステイナブル・ディベロプメント・ゴールズ」、翻訳すると「持続可能な開発目標」という意味だそうだ。世界が直面している様々な問題を17に要約して、2030年を当面の目標年として国際社会が協力して解決していこうという構想だそうだ。17の目標の代表的なものは「貧困の撲滅」「飢餓の撲滅」「福祉の推進」「安全な水の確保」「社会の不平等の解消」「気候変動対策」「海洋資源の保護」など。事例で国連の世界食糧計画を使い飢餓や貧困の状況は、由々しき問題だ。経団連はSDGsに協力することを企業の基本理念とする「企業行動憲章」を来月発表する準備を進めているらしいし、日本証券業協会も傘下の企業がSDGsに対応することの検討を開始し、日本化学工業協会も化学産業の企業が率先してSDGs対応を実施するビジョンを今年5月に策定しているという。欧米では企業のESG評価順位がいくつも発表され、残念ながら日本は出遅れており、2014年の集計で、ヨーロッパでは投資金額の60%弱がESGを基準にした投資、カナダは31%。アメリカは18%ですが、日本を含めたアジアは0・8%でしかない。結びに『投資といえば、その見返りが多い方がいいと思いがちですが、なぜSDGsに努力している企業に投資するかというと、貧困や飢餓や水不足などが原因で発展途上国などが不安定な社会になれば、進出している企業が現地で活動を行うときに問題が発生するし、紛争が発生すれば世界の広い範囲にマイナスの影響も及ぶ、さらに環境が悪化すれば自分たちの生活も脅かされる、すなわち「情けは人の為ならず」ということなのです。投資をされる方だけではなく、商品を買う立場の方も、利益だけではない企業の活動に関心を持たれることが重要な時代になっているとご理解いただければと思います。』と社会的責任を課題にしている。
 さて、末法のじだいと言われきな臭い話が世界的に多い。気温も低く冷たい風が吹く中、今こそ、原点に立ち返って活動すべきだと改めて感じた。

コメントは受け付けていません