5月7日(月)良識ある判断を望みたい

 朝、河北新報ダイジェストニュースで、大川小の控訴審仙台高裁判決を石巻市長は不服として上告する方針で、その承認を求める臨時議会の招集を市議会議長に申し入れると。判決理由は、そもそも平時における学校や市の防災体制の在り方で事前準備(やるべきことをしておく)ということから組織的過失を認めさらに事前準備しておけば児童らが犠牲にならずに済んだと判断した。さらに大川小が北上川に近い立地条件などから震災前に地域の実情を検証していれば「津波の危険は予見できた」とした。二審へ控訴したことで、一審では地震後に津波の到達を予見できたかどうかが争われたが、控訴審判決はそれ以前の備えに問題があったとした点が大きく異なる。また、市が作ったハザードマップも学校を避難場所としたのは誤りだったと明確に指摘。学校が平成22年3月に改訂した危機管理マニュアルについては、津波の避難場所や避難経路などを定めていれば、津波を回避できたと校長らの過失を認めた。市教委はマニュアルの検証と不備の是正指導を怠ったとしていた。これらから最高裁への上告の理由がわからなかった。
 ニュースで亀山紘市長が「判決の予見可能という推認は科学的根拠を欠いている。科学的知見について、校長らが高度な知識を有する必要があるとの判断も無理があるのではないか」と記者団の質問に答えたという。明日午後1時、石巻市議会臨時会で関連議案が審議される。平成28年10月29日臨時議会高裁への上告ではでは、議長を除き、賛成16、反対10、欠席2だった。果たしてどうなるか良識を信じつつ注視したい。

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