5月27日(月)改善

 衝撃『ビジネスケアラー 30年には介護者の4割に』と日本経済新聞きょうのことば。仕事を続けながら家族などを介護する働き手のこと。「ワーキングケアラー」とも呼ばれる。経済産業省の予測では、2030年時点で家族を介護する人は833万人にのぼり、うち4割(318万人)をビジネスケアラーが占める見通し。少子高齢化に加えて共働き世帯の増加も、ビジネスケアラーの数を押し上げる要因となる。厚生労働省の21~22年の調査では、介護休暇や介護休業などの制度整備にすでに取り組んでいる企業は85%を占めるが、「現在の勤務先で介護をしながら仕事を続けることができる」と考えている働き手(正規労働者)は63%にとどまり、必ずしも支援は十分とはいえない。実態把握や管理職の意識改革などが遅れている。この介護に伴う体力的・精神的負担はビジネスケアラーの生産性を2〜3割低下させる試算もあるという。実効性がなければ、仮に離職を防げても企業業績に大きなマイナスとなる。個々の企業努力に加え、社会全体で介護両立支援の機運を高める必要がある。1面『介護と両立休み方柔軟に 300万人離職防ぐ 大成建設、休暇1.5倍 エディオンは時短拡充』企業が介護をしながら働く「ビジネスケアラーの支援を手厚くしている。大成建設は休暇日数を増やし、エディオンは短時間勤務をしやすくする。仕事と介護を両立できる仕組みを整えて離職防止につなげる。ビジネスケアラーは2025年に300万人を超える見通しで、対策は急務になっている。大成建設は介護に伴って取れる休暇の日数を最大年15日と、これまでの1.5倍に引き上げたなど記事を読んだ。併せて、春秋に『認知症という病は形而上学的だ。親族に抱える身として、つくづくそう思う。人間らしさの一部とみなすものが何によって形作られているかを考えさせるからだ。それを当然のように持っている間は気づかない。一つ一つ失っていく過程を目にして初めて発見するのだ。例えば会話。相手の言葉を受けて答えたり質問したりするには、直前に語られた内容をごく短い間、覚えている必要がある。この短期記憶をなくすと言語のやりとりができずなどの事例を読むと切ない。
 さて、20日から続けて鈴木宣弘先生著者を読んでいる。『食の戦争』(文藝春秋)、いま世界で「食の戦争」が進行し、遺伝子組換え作物が在来作物を駆使し多国籍企業が種子の命運を一手に握ると。TPP参加が現実味を増すなか、食戦略なき日本の食の未来はどうなるのか。日本が農業鎖国であるという言説は本当なのか。作物の遺伝子組み換えが進み、モンサント社をはじめ食産業の寡占化・食のグローバル化がますます進むなか、近未来の食をめぐる世界戦略地図はどう描きかえられるのか――。
「閉鎖的な農業戦略にショック療法を」というかけ声の裏側にある各国の食戦略のウソを読み解き、時代じだいの食戦略とその結末を歴史的に振り返り、アメリカンスタンダードにノーをつきつけるヨーロッパスタンダードを紹介。安全基準をも含めた食戦略の日本の、そしてアジアのあるべき姿を徹底して考え、処方箋を見出したい。サブタイトルの「米国の罠に落ちる日本」まさにその通りだ。マスコミも権力者の代弁にような報道を繰り返す。同志よ、新たな制度を作ろうと声を上げていきたい。第2回定例会を前に混沌としてきた。正しく生きるを貫いていきたい。

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