3月29日(土)日本とは
きょうの日本経済新聞春秋は、3月25日に亡くなった映画監督の篠田正浩さん(奥様は俳優の岩下志麻さん)についてだ。大戦末期、中学生の篠田正浩さんは切腹の仕方を教わった。神国の子である、立派に振る舞え、と。ところが期待の神風は吹かない。国を染めきった精神論も霧散した。「日本とは何なのか」。のちに映画を通じ探り続けることになる問いは、敗戦の衝撃に端を発した。早稲田で箱根駅伝を走り、助監督時代は「知性より体力」と見られたという。大量の残業を振られもした。だがその作品は教養と審美眼に深く裏打ちされたものだ。代表作の一つ「心中天網島」を改めて見た。近世に材をとりながらモダンでシュール、それでいてなお伝統的。半世紀以上前の映像とは思えぬ鮮烈さに驚くと。本文は、芸術家として褒め称え石原慎太郎さんのエピソードも入れ、監督業を離れてからも、様々な角度で日本を眺め続けた。「米国は国益で動く。日本の味方というのは幻想」「21世紀を生き抜くには民衆同士の寛容と情報交換が要る」。10年ほど前の対談では、そんな警鐘を鳴らした。社会が再び過たぬように。94歳で、旅立った巨匠の視線の先で、この国はの未来芳賀どう映っていたろうかと結んでいた。何とも言えない思いが伝わる。
さて、この前のジャガイモを植える畑を耕しポツポツと雨が降り出したので、終了。良く見ると、またまた鹿に植木や野菜など食べられていた。新芽も荒らされ、木に引っかかったのか結構大きな角が落ちていてびっくり。その後、昨日、石巻市博物館大研修室で開催された齋藤善之教授の古文書講座の資料が次回4月18日に頂くことになり、石巻市博物館調査研究紀要第1号と第2号を購入。興味深い研究が満載。メンズカーブスで汗をかいて午後から、明日の法事や諸用が多かったが合間に、令和4年4月に鮎川でブドウを植樹した千夢ワイナリーのワイン試飲会と鮎川でのイベント等でご一緒しているアーティスト松井裕子さんの個展が滝川さんの蔵で開催され参加。久しぶりに吉田丈一社長さん・髙橋美雪さんとお会いできた。続いて、かわまちの珈琲工房いしかわで、コーヒーブレイク。渡波経由で明日の準備。朝の博物館の本を読み、時代と真の日本を眺められる。