6月12日(木)降臨
雨の晴れ間に散歩に出ると、アジサイが咲いていた。球形に広がる淡い青紫の上でしずくがキラキラ光り、道行く人の目を楽しませてくれる。多くの画家や詩人の心を刺激してきた梅雨時を代表する花だ。だが見た目の美しさとは裏腹に、この植物には危うい毒がある。季節感を出すためか、ときに料理に添えられることがある。でも食べるのは禁物。茨城と大阪で以前、飲食店でアジサイの葉を食べた客が吐き気や目まい、顔面紅潮に見舞われた。対照的なのが、同じ時期に咲くドクダミだ。名前が印象を損ねている感もあるが、様々な薬効があることで知られている。「十薬」の別名もあると。この春秋で指摘していることは、参議院選挙を踏まえ公約などポピュリズムでは副作用が膨らむという指摘と提言である。
さて、午前中は、会派室で懇談。役所を出て遅いランチへ行く途中で呼ばれる声がした。「古代蝦夷」工藤雅樹著(吉川弘分館)東北・北海道考古学研究の成果、文献史料、アイヌ語地名などを駆使して古代蝦夷の実像に迫り、北日本古代史論を提示した名著と「[復刻版]海の二千六百年史」高須芳次郎著(DIRECT)【GHQ焚書・復刻版】戦時中に出版されたこの本に書かれていたのは、海洋国家・日本の2600年の歴史。戦前の日本人が書けば、古代日本の海の生活、中国との関係、元寇、朝鮮出兵、鎖国、ペリー来航などに関する裏側の歴史が浮き彫りに。GHQはそんな歴史を日本人に知られるのを恐れ、この本を禁じたのか? 数々の逸話と魅力的な偉人たちの登場で物語のように読める、裏・日本海洋史の決定版という案内。先週、読んでみたいと思った2冊の本に出会えて早速購入。不思議だなぁと思いつつ嬉しい。