11月10日(水)福岡県大牟田市

 午前8時45分、大牟田市議会事務局中野千鶴子さんに迎えにきていただき案内を受けた。大牟田市議会4階第2会議室で早速、同松田雅廣局長より歓迎の御挨拶と大牟田市の概要(福岡県の最南部で福岡都市圏と熊本都市圏の中間。昭和35年には人口約21万人にのぼり、三池炭鉱と関連コンビナートの隆盛で急速な発展を遂げ、わが国産業・経済の発展に寄与。平成9年三井三池炭鉱閉山で人口減少と高齢化の進行。国・県の支援を受けながら閉山対策の成果により有明海沿岸道路、九州新幹線、三池港港湾整備の充実に取り組み、環境・理沙行く産業創出、市長が産業再生・振興をテーマに地域づくりを進めている。現在人口126,592人、世帯数57,003世帯、面積81.55k㎡、65歳以上の高齢化率28.7%、タウリンの研究)の説明をいただき委員長から謝辞と石巻市の概要を述べ視察項目へ。
 地域産業活性化への取り組みについてと地場産業の算出についてを一括で大牟田市産業経済部産業振興課坂井隆文主査さんから説明をいただいた。大牟田市産業活性化推進協議会は市と商工会議所が中心となり平成3年設立、地元中堅・中小企業のさらなる発展に向けて、産・学・官の連携による産業技術の改善や研究開発の促進を図るとともに、先端産業等の導入促進に向けた条件整備などの支援により、今後における地域産業の活性化及び産業構造の多様化に寄与することを目的としている。昨年度の事業として地場産業の販路拡大や取引推進による振興発展に向けた支援を目的にISOや品質管理セミナーなど実施、産学官交流会や福岡大学大牟田産学官連携推進室、有明工業高等専門学校の地域共同テクノセンターを拠点に地域中小企業発展を目的とした産学官連携事業の推進による技術改善や研究開発等の支援が図られた。特に大牟田テクノパーク(85%埋まっている)早期分譲、おおむたエコタウン(35%程度分譲、「ゼロミッション構想」を基軸に地域の振興を図りながら環境と調和したまちづくりを推進、エコタウン内に大牟田市エコサンクセンターは環境関連技術の開発及び企業化の支援を目的とした「環境技術研究センター」と環境に関する啓発を目的として「市民交流・学習センター」が一体となった施設で平成14年6月オープン、大牟田リサイクル発電所は近隣22市町村で製造されたRDFを高温で焼却しその熱で発電。大牟田・荒尾RDFセンター。大牟田市リサイクルプラザ)、マップを活用した工業団地の紹介など行い、リーマンショック後7割減収減益の中小企業の落ち込みが激しかったので大牟田市内製造業の緊急動向調査を実施しフォローアップ調査報告なども実施している。
 有明広域産業技術振興会は、有明工業高等専門学校を中心とした大牟田市と商工会議所で作った応援団的企業グループで熊本県(荒尾市・長洲町・南関町)、福岡県(大牟田市・みやま市・柳川市)の一般会員39団体と賛助会員9団体、特別会員1団体で構成(定住自立圏の先取りのような構成)されている。会員企業と有明高専とのインターフェイス的な役割を担い技術相談や共同研究開発など橋渡しや交流を中心とする産学官連携交流事業を実施、各種セミナーや昨年度は10周年を記念し「有明高専発産学官連携シンポジウム」の開催やJR大牟田駅構内に設置しているロボット大蛇のリニューアルを図っている。特筆は、ものづくり人材育成事業で大牟田市パッケージ事業との共催を行っており3次元CAD実習、光造形システムを用いた学習を実施している。また、大牟田人材確保推進事業実行委員会(市と商工会議所)求人と求職の表裏関係なので企業が優秀な人材を欲しいと言う観点から大牟田地域企業合同面談会、高校生のための就職ガイダンスを行っている。また、大牟田自動車関連作業振興会で北部九州(トヨタ、ダイハツ、日産)福岡県知事がカーアイランドにしたいという思いから多岐にわたり活動している。質疑も時間を超過し行われ、坂井主査さんから事業仕訳で狙っていた事業が無くなったものもあるが、補助金確保のための能力である提案力がこれから重要だと断言したのが印象的だった。終了後、石炭産業科学館で説明を受け後にした。
 帰りに「偽計」相場英雄著(双葉文庫)を読む。「みちのく麺食い記者・宮沢賢一郎」シリーズで、目次の次に仙台駅前略図と石巻市街図があり魚記者の朝日新聞の高成田さんと重ねながら石巻での殺人事件を身近に感じながら楽しく読めた。21万人あった人口が半減する大牟田市だったがこの1冊で情報発信が出来、雇用と定住促進ができればと思った。お疲れ様でした。

 

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