5月5日(木)大震災 56日目
「危機を乗り越える宰相の条件」中西輝政(致出版)を読む。中西さんは、京都大大学院教授で昭和22年生まれ。東日本を襲った巨大地震・巨大津波から2ヶ月になろうとしているが、復興の見通しが見えてこない。この現状を打開するためにリーダーは何をなすべきかを歴史に名を刻んだ名宰相のリーダーシップを交え述べていることに感銘・同感である。また、現政権を批判しつつ派閥的発想にとらわれることなく、伊藤博文は、山縣有朋、陸奥宗光といった戦国時代で言えば一騎当千の武将たちを見事に使いこなし国の活路を切り開いたという例をあげて「常に国家のためには小我を超えて団結を図る」と言っている。「名宰相たちに比べいまのリーダーに決定的に欠如しているもの。それは肚である。部下に現場の判断を任せ、最後の責任は自分が取る、という覚悟である。いまの日本の首相がやるべきことは、細かな動静に一喜一憂して動ずるのではなく、官邸にどっしりと腰を下ろし、毎日国民に語りかけること。国民と心を通わせ、安心感を与えることである。」全部紹介できないので是非購入し読んでいただきたい。
さて、端午の節供は父の誕生日で妻と母を連れ、和香園へサプライズの誕生祝。その後、母の従姉妹が被災し桃生小学校に避難しているので会いに行った。地元の人たちもお世話になっていて「ふるさと再生・復興」への思いが伝わってきた。応えるためにも国政でしっかりとした裏づけやスキーム構築するか、自治体に裁量権をいただきたい。その後もいろいろ会えなかった方々とお会いでき津波の恐ろしさを伺った。夕方、久しぶりに帰宅でき、午後4時半頃に亀山市長が牡鹿地区の帰りに寄っていただいた。厳しい環境下だがリーダーのなすべき対応を多少の批判があっても信頼関係でしっかりと対応していただきたい。母が植えたほうれん草が津波の襲来を受けてもしっかりと育ち美味しくいただき本格的収穫の前に鹿の餌となり津波を乗り越えたが鹿に食べられてしまった。端午の節供で毎年菖蒲湯にするため菖蒲を取りに行ったが見当たらない。どうやら、こちらも鹿の被害にあったようだ。かろうじて、4~5センチの菖蒲6つ取ってきた。自然生活はサバイバルか?水道も電話も新聞(自衛隊さんがもって来てくれるときもあるが)もない状態だが、大地と海を眺め大空の中、生きる力がものをいうと思い1日を終える。