7月28日(日)カント

 致知のメルマガジンで、ドイツの哲学者カントの話があった。カントは馬の蹄鉄屋の子に生まれ、くる病で背中に瘤があり、乳と乳の間は僅か2インチ半、
脈拍は絶えず120~130、喘息で、いつも苦しげに喘いでいた。ある時、町に巡回医師がやってきて診療を受けた。医師から『気の毒だな、あなたは。しかし、気の毒だと思うのは、体を見ただけのことだよ。考えてごらん。体はなるほど気の毒だ。それは見れば分かる。 だがあなたは、心はどうでもないだろう。
心までもせむしで息が苦しいなら別だが、あなたの心はどうでもないだろう。苦しい辛いと言ったところで、この苦しい辛いが治るものじゃない。・・・』と偉大な哲学者はこの言葉で、カントは考えた。『心は患っていない、それを喜びと感謝に変えろ、とあの医師は言ったが、俺はいままで、喜んだことも感謝したことも一遍もない。それを言えというんだから、言ってみよう。そして、心と体とどっちが本当の自分なのかを考えてみよう。それが分かっただけでも、世の中のために少しはいいことになりはしないか』何とも胸を打つ。
 さて、トップ住宅メーカーの実情を懇談で伺う。どうも、復興復旧が遅れている原因が役所から業務を委託されているところが問題のようだ。それにしても、いろいろな方々から地元2紙に女川町の全面広告が掲載されている。「女川町からのお知らせ 合計で再考1,238万円が支援されます」で同じ被災を受け対応が自治体によって異なって良いのかという不満と疑問だ。わかりやすい図で女川町の独自支援がカラーで記載してある。気持ちも十分に理解できる。
 夜は、松原荘でNHK職員の転勤送別会と私の慰労会、思いも募り、盛り上がった。カントの如く、苦しさ辛さからのステップアップを述べた。

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