7月30日(火)半島部基本構想

 ようやく、東日本大震災で大きな被害を受けた半島など周辺部の街づくりの基本構想が出てきた。高台や盛り土した被災跡地に公共施設や商業施設を集約し、地域の復興をけん引する役割を担うという。以前にも議論があったが、牡鹿・雄勝・北上地区の3地区だ。牡鹿地区は、、観光桟橋周辺の被災跡地3.4haを高さ6mに嵩上げ、観光・商業施設を立地させる。2014年「三陸復興国立公園」編入を考え、環境省はビジターセンターを新設し市の観光施設「おしかホエールランド」はほぼ現在地で当初イメージは「海の駅」のような再建をして鮎川浜の商業店舗を集約するエリアも設ける。スケジュールは、来年冬には造成に着手し、16年度内に整備を終える。概算事業費は15億3000万円で、国の補助金でほぼ9割を賄う予定だ。
 雄勝地区は、伊勢畑の高台と高さ約9mに嵩上げする被災跡地の計8.4haが対象。20m以上の高台には防災集団移転促進事業の宅地や、公民館と図書館といった施設を組み込んだ総合支所などを整備する。被災跡地は観光エリアに設定。移転再建する雄勝硯伝統産業会館や地元の水産加工品を販売する店舗などを配置する。来年夏から造成し、2016年度に完成予定。概算事業費は21億4000万円で、9割以上は国の補助金を充てる。北上地区も近く構想が固まる予定だ。
 さて、2014年「三陸復興国立公園」編入の件で金花山道の続編を調査のため市図書館へ行く。新たな展開を歴史学と一緒に進められれば嬉しい。また、若宮丸の資料やまちなかのまちづくりをコーディネートしている西郷真理子さんの図書と出会う。「まちづくり会社に寄る復興」の編を担当、ローカルライフブランド化や石巻まちなか移転プロジェクトに触れていた。デザインコードと事業スキーム、得意とする定期借地権制度の活用が述べられていた。
 午後からは法務局、観光協会など精力的に廻った。ボランティアで観光案内の方々のがんばっている姿を見ながら、理論も大変重要だがみんなが参加し実践していく基本構想こそが最も意義深いと感じた。半島部3地区の基本構想も主権者である地域住民の参加なくして成果は期待できない。住む人利用する人の参加を願いたい。

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