10月29日(水)資質

 日本経済新聞の春秋にソニーのカセット式のカラーVTRの開発を発表した1969年の今日、開発を指揮した木原信敏氏(後に専務)のことが掲載してあった。どうすればカセット式ができるか筋道を立てて取り組んだ様子は、的を絞り、技術陣をひとつにした木原氏のリーダーシップで、『人材の力を最大限に引き出すため、何をなすべきかを明確にし、そこに集中させる。理詰めでたどり着いたターゲットにはみんなが納得できるから、仕事のスピードも上がる。創業期からソニーの技術開発を担った木原氏を支えたのはリーダーとしての資質でもあったろう』としていた。
 中国春秋時代の思想家である孫子の兵法書には『将とは、智、信、仁、勇、厳なり」とある。5つの文字は、「1.智(知恵があること)」「 2.信(人から信頼されること) 」「3.仁(いたわりの心があること)」「 4.勇(勇気があること)」「 5.厳(厳しさがあること)」だ。奇しくも、蛇田区長会の視察で品種改良による“新種”りんごに向かったリーダーと40年間同じ風景を描き続けている画家の話を伺った。午後からは、友好都市の関係で御指導をいただいた。素晴らしい形容しよりやるべきことをしっかり対応することや優先順位と、その中で積み重ねてきた歴史を大事にすることが発展へと続くのだ。

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