12月19日(土)権威と権力

 日本経済新聞春秋に、心理学者で文化庁長官も務め8年前に物故した河合隼雄さんの著書「こころの処方箋」(新潮社)には格言風にまとめられたフレーズを引用していた。「マジメも休み休み言え」「100点以外はダメなときがある」など。
 特に、『「危機の際には生地が出てくる」。もって生まれた自分自身の基本的な心の傾向や欠点を知り、それを変えようと努力してみたりすることで、現実の危急時に適応力が高まると教えている。・・・』と『「権力を棄てることによって内的権威が磨かれる」。人の実力や人格の完成度に従って醸される言動や空気が内的権威だろうか。権力を使って権威を守ろうとしても、失墜するだけだ。権威は誰からも奪われないが、権力はあっけなく奪われる、と説く。・・・』と。
 同じような話を本日の懇談で伺った。河合さんのフレーズのように、組織体制の根幹に係り行政のあるべき姿を憂いいていた。大儀とグループ制により学ぶべき基礎がぶれているのではないか。改めて権威と権力を思う。

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