10月27日(木)波紋
一夜明けて、大川小学校訴訟に対する判決について各社の社説や記事が大きく取り上げられて入れた。河北新報『大川小訴訟で賠償命令/災害弱者守る責任は重い』、朝日新聞(天声人語)『先生たちの責任』、毎日新聞『宮城・大川小判決 命を預かることの重さ』、読売新聞『大川小津波判決 学校のミスを断じた高額賠償』、日本経済新聞『避難への備え問い直した判決 』と。改めて、判決は津波が学校に襲来するかもしれないという「予見可能性」を認め、避難先として選んだ場所は不適当であり、「結果回避義務違反の過失がある」と判断した。ほぼ遺族側の主張を採り入れた内容になった。当然、損害賠償責任の追及には、「過失」が必要になる。災害に際して学校などの施設は「想定」にとらわれず、状況を適切に把握・判断し、子どもたちの命を守らなければならず、先生や周囲の果たす役割が厳しく問われたということだ。FBなどの書き込みで支払額や大川小学校だけでないという厳しい意見もあったが、そもそもここまで何故こじれたかで、和解など手立ては幾らでもあったはずだ。
災害弱者にとって、学校だけでなく、幼稚園や保育園、病院、高齢者や体が不自由な人のための施設などに、改めて警鐘を鳴らした判決だったといえる。いま一度、避難マニュアルの見直しや訓練の実施など災害時への備えを、自治体や施設ごとに確認しなければならない。原因を明確にし、二度と悲劇を起こしてはならない。そのように活かしていきたい。