12月21(土)つけ

 日本経済新聞春秋に「「凡(すべ)ての物が破壊されつつある様に見える。そうして凡ての物が又同時に建設されつつある様に見える」。とは夏目漱石の「三四郎」の一節だ。明治の末期に九州から上京した主人公は日々、その姿を変える東京の街の活気に大いに驚き、かつ少し気後れするのだった。」と1964年の東海道新幹線が開業し、首都高速道路も整った。焦土からの復興を世界に発信する東京五輪の晴れ舞台について述べている。1964年度の国の一般会計予算案は3兆2554億3800万円。「みんなにいい予算や」とは、恒例だった数字の語呂合わせ。当時は、暮らしが豊かになる高揚感があったという。一方、その56年後の閣議決定した2020年度の予算案は102兆6580億円。規模は30倍以上に膨張したが将来への希望はどうだろうと問いかけている。結びに「三四郎が朝日新聞に連載されたのは、明治41年(1908年)。その56年後が最初の東京五輪。そのまた56年後が来年の五輪だ。少子高齢化は急速に進む。成長か衰退か。難しい四つ辻に立つが、視界は不良だ。ゴロ合わせを楽しむ気分ではないが、1026580の並びに「十字路、いつ晴れる?」とぼやきたくもなる。」と。
 さて、ご挨拶や商業スペースで昨日閉会した石巻市議会ご苦労様でした、TV見ました、などとお話しいただく。自己に向き合うと、やっぱり財政危機が浮かぶ。少子高齢化で物が破壊され復興がままならない気がする。そうなると口惜しい。午後から、元牛乳屋さんのナリタで「子供食堂の子供達」に参加。ハンバーグとケーキづくりで子ども達の笑顔が素敵だ。子ども達の将来に大きな負担を担わせる判断に心痛だ。

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